YouTubeに紹介していますが、私の薦めるマサイメソッドについて説明します。動画を参考にお試しください。
「良い姿勢で立ちなさい。」と言われると腰を反らして胸を張る姿勢になる方が多くいますが、実際は不安定な緊張した姿勢になっていることが多く、動作を始める姿勢には向きません。
マサイメソッドで体幹筋が働いた立位姿勢が意識できると、骨盤の上に背骨がバランスよく立つ姿勢になり、背骨は頭を無理なく支え首の動きも腕の動きも足の動きも自由度が増します。
実感するために試してください。猫背で両腕を上げると挙がり難くなります。腰を反らした姿勢でも両腕は挙がり難くなります。
私がマサイメソッドと言う方法は、お臍を上げお尻を下げてジャンプすることで体幹筋を適度に緊張させジャンプする運動法です。ジャンプを繰り返すことで脳からの強い命令を筋肉に与え脳に強い刺激がフィードバックします。それにより力を抜いた姿勢でも骨盤の上にバランス良く背骨が立った姿勢を維持できるようになります。
体幹トレーニングをする方は体感筋が働いている状態を実感できなくてはトレーニングの意味がありません。是非YouTubeでマサイメソッドを見て実践してください。
竹栄接骨療院のブログ2
手の指先(PIP)の変形 へバーデン結節は予防できる。
手の指先の変形で痛みを伴うことも多い症状がへバーデン結節と呼ばれる指先の変形です。老化によって出てくる症状なので、仕方がないと思われている方も多いでしょう。結論から言えばへバーデン結節は予防できます。毎日手を使い手入れをしないで過ごせば屈筋群の腱鞘が慢性的な疲労によって瘤をつくったようにボコボコとなり、掌を触ると瘤を確認できます。その状態が継続すると指先の関節に慢性的なストレスがかかり変形の原因になります。遺伝的な症状でもなければ、治らない進行性の症状でもありません。YouTubeの上半身のストレッチを見ていただき毎日一回でもストレッチで緩める時間をつくりましょう。それこそ手の空いているとき手のケアをしましょう。
「知性は脳にあり理性は腸にある」
ジャン=アンリ・ファーブルはファーブル昆虫記の中で、ほとんどの昆虫たちが親にまったく育てられなくても卵から幼虫となると自然の営みとして食べものにありつき脱皮を重ね蛹となり、成虫になり食べものを変え、また卵を生むための最適な場所をつくり産卵することの不思議を語っています。昆虫の一生は学習ではなく自然の営みとしてオートマチックに進んでいきます。あの小さな脳にそれだけの情報が蓄えられているとは信じがたいと語っています。
今では成長の過程で出されるホルモンによって行動が支配されていると考えられていますが成長の過程でホルモンを変化させる場所はどこかというとそれは腸・消化器系であると推測されます。原始の生命には脳はなく腸がすべての行動を支配しています。昆虫も人間も腸の神経細胞と脳の神経細胞は同じであり腸と脳は同じホルモンをつくることが知られています。つまり昆虫の生命の営みは腸からのホルモンに影響を受けて巣をつくり食べものを選び生殖活動し排卵することを繰り返していると言えます。それが昆虫の理性です。昆虫の理性は個体または集団の遺伝子を継続し繁殖すること以外にありあせん。アリやハチなど社会性の昆虫は役割分担をつくり他の昆虫も利用し共生と寄生のバランスを保ちますが繁殖と遺伝子の継続がすべてです。
人間社会の理性はだいぶ複雑です。繁殖を目的だけに社会性の集団をつくっていたのでは弱肉強食で最後には滅びを迎えます。よりよい社会性をつくることが人間の理性であると信じます。しかし個人としての理性はやはり昆虫と同じように腸(五臓六腑)に支配されるところが多いように考えられます。諺にも、断腸の思い はらわた煮えくりかえる 腹に据えかねる 腹が立つ 腹から笑う 腹の虫がおさまらない などなど気持ちと腸の具合をつなぎ合わせる言葉が多くあります。
どんなに知性的な人でも腹痛には勝てません。より近しい人ほど機嫌の悪さが伝わってくるものです。腹痛などは急性的な症状ですから他人からもわかりやすい腸と気分をつなげる状態ですが、慢性の便秘や軟便などの症状を持っている人の腸と気分のつながりは他人からはわかりにくく本人も理解していないかもしれません。しかし腸と腸内細菌の活動が脳の働きに密接につながっていることはまぎれもない事実です。
アメリカの少年院でバランスの取れた食事にするように改善したところ院内での暴力事件が減り落ち着いた生活をするようになったとマクロビオティックを提唱した久司道夫先生からお話を伺ったことを思い出します。
私たち人類は肥大した前頭葉の支配によって自然に対し尊大な態度で生きていますが、個々の人間は食べることで生かされている自然の中の一部と考えれば「知性は脳にあり理性は腸にある」という考え方はどうですか。
薄毛にならないためのルーチンワーク
僕が20年前から続けている薄毛予防のルーチンワークをご紹介します。
⓵シャンプーの前に弱いシャワーで2分ぐらい充分に髪の汚れを流す。⓶シャンプーは泡立てるように使い地肌を絶対にこすらない。⓷リンスはすぐに流し落とす。⓸地肌をこすらないようにタオルで髪の水分を吸い取る。⓹ドライヤーで乾かし後は冷風で髪を冷やす。
⓵シャンプーしなくても普段の汚れは十分落ちます。⓶地肌をこすると毛根にある産毛をこすり抜くことになります。⓷リンスは逆性石鹸の働きですので長くなじませる必要はありません。⓸地肌をゴシゴシは厳禁です。⓹冷風でキューティクルが締まり艶が出ます。
1年続けると他人が見てもわかるくらいに薄毛が解消します。美容院理髪店でも「かゆいところないですか?」とゴシゴシされないように初めに「こすらないで!」と伝えましょう。
噛むことは消化の始まり。
「百回噛めば薬になります」と百歳まで元気でおられた敬愛する橋本武先生がおっしゃっていたことを思い出します。考えてみれば食事をするときに、嚙み砕くという行為は自分の意志ですが、唾液が出る現象は不随意神経の働きですので消化器系の働きだと言えます。これは素晴らしい発見です。例えば呼吸という現象は無意識でも呼吸し意識的にも呼吸できることで自律神経の働きを意識的に働きかける唯一の方法であると紹介されることが多いのですが、咀嚼(そしゃく)すること食事を良く噛むことも唾液を多く出すことで不随意運動である消化器系に意識的に働きかける唯一方法であると言えます。しかも食事の質を選び旨味のある食事を良く咀嚼することで胃の負担を減らし小腸が喜ぶ食事をすることで腸内細菌も安定し腸内ホルモンバランスも良くなり体全体の機能的協調性を高めることができます。発生学的には腸をつくる神経細胞から脳が分化したと言われます。脳がつくるホルモンはすべて腸内環境でもつくられると言われています。腸活という言葉の意味はますます深いものがあるなと考えます。
足底筋が運動のスイッチ。足指もパァグゥで歩く。
足底筋がしっかり働く歩き方を意識することで運動能力は格段にアップします。以前のHPテキストやコラムでも歩き方を書いていますので細かなことは省きますが、年齢に関係なく足底筋をしっかり意識して使う歩き方が運動をするさいの体全体の協調的機能性のスイッチになります。 踵から足を着地させる時に足の指はパアに、踏み出すときは地面をつかむようにグウにします。 たったこれだけのことを意識することで立位歩行の安定感が良くなったことを体感できます。 運動中のバランス能力がアップします。 高齢になってからの歩行能力を改善することもできます。 さらに腕を振って歩く時には、前に出した手は軽く握りグウと、後ろに引いた手はパアと開きます。
青学陸上部。強さの秘密。
青学陸上部の箱根駅伝での活躍でお正月だけは駅伝スポーツ観戦の方も多くなったと思います。また青学陸上部の練習などの紹介番組もありその秘密を垣間見ることができます。
青学陸上部の強さの秘密は何かを考察すると全ての競技練習に活かせる秘密が見えてきます。
第一にはケガをさせない練習。言うのは簡単ですがトップアスリートを目指す練習量でケガをさせない練習は全体の練習メニューよりは個々人の自覚が重要視され、理解しながら練習するという絶えず考える姿勢が求められます。まめなストレッチングで疲労を蓄積させないルーチン。トラック外周に設けられているオフロードトラックを走る練習は走り癖を直すための大事なルーチン練習です。普段の歩き方から始まる体幹姿勢を保つ意識もフォームをつくっていくために欠かせません。バランストレーニングは日々個々人のすき間時間トレーニングによるものでしょう。
青学陸上部のフォームを見ると、つま先は前を向き、左右の足幅は5㎝程度を保ち、腕の振りは肩甲骨の動きを柔らかく肘を後ろに振ることで腕が左右へ無駄に広げず上半身の無駄な捻りをつくらないフォームになっています。
第二に明確な自分の目標。陸上は個人競技です。世界の記録よりも先ずは自分の記録目標を達成する努力が重要です。そこに個々人の達成感が生まれ、考える練習の積み重ねが理論的試行の力をつけ自分に合った練習方法やフォームをつくっていきます。
第三に継続して陸上を楽しむ気持ちを持たせることです。第一第二のことから自分自身が成長していく喜びを持つことができれば社会人になっても陸上を楽しめる人になり、その中から良い教育者・指導者も生まれるでしょうし彼らにとってスポーツが人生の支えになることだと思います。そのことの引き継がれる歴史が彼ら青学陸上部の明るく前向きな強さの秘密かもしれません。
四十肩五十肩の原因は持ち上げる動作による二の腕の緊張。
(家庭でできる操体法[分割版]8 – 手から腕、肩のストレッチ。字幕テキスト付。 – YouTube)
四十肩五十肩など急に腕があがらなくなる症状があります。肩関節周囲炎や癒着性肩関節周囲炎で関節包が硬くなり可動域が狭くなったために不意な動作で肩関節の捻挫や腱板断裂になることもあります。なぜそのような症状になるのかが問題です。
動画の中でも説明していますが、日常生活の動きには上腕二頭筋を使い、つかむ動きや、持ち上げる動作が多くあります。反対に上腕三頭筋を使う押し出す動作は少なく、上腕の筋肉だけ見てもアンバランスな使い方になっています。そして日常的にはストレッチングなど使った筋肉のケアの時間をつくっていません。
試しに手を強く握りこぶしを固くして腕を上げ下げしてみましょう。腕の動きが重く感じられます。手を開いてパーの状態で上げ下げすると腕の動きは軽くなります。上腕の筋肉に偏った疲労が蓄積することで筋肉や腱が硬くなり関節の可動域も狭くなります。上腕の筋肉の場合は手首の腱鞘炎や肘の痛みの原因にもなります。
また指の使い方でも握る動作での筋肉や関節への負担が変わります。
(家庭でできる操体法[分割版]1、バランスの確認。体へのリスクが最も少なく、最も効果的な施術方法を解説しています。字幕テキスト付。 – YouTube (8分30秒))
親指と人差し指・中指を強く握り手首を回すように動かす、親指と小指薬指を強く握り手首を回すように動かすと手首の動きが硬く感じられます。しかし親指中指薬指を強く合わせて手首を回すと硬さを感じずスムーズに動きます。この動作の違いの秘密は手指の神経支配です。狐の影絵をつくるように握ると橈骨神経・正中神経・尺側神経の三つが使われているためバランスよく腕の筋肉が緊張し偏った緊張をしません。握るときに使う指を意識するだけで疲れ方が違います。
また物を引き上げる動作では肩甲骨を意識しながら腕を使うと、握り方と合わせて体の負担が減ります。
肩・肘・手首の痛みで来られる方の手のひらを触ると指につながる腱がボコボコと固くなっています。日常的に使いっぱなしでストレッチングなどケアしていないことがわかります。上腕のストレッチングは仕事や運動の合間に出来る簡単なストレッチング動作です。習慣になるように毎日続ければ、ばね指・腱鞘炎・肘・肩の故障を予防しリハビリの効果が必ずあります。
骨盤の上に背骨がきれいに乗っている姿勢が運動フォームの基本。
家庭でできる操体法[分割版]9 – 四股踏みからマサイメソッド。働く体幹筋をつくるために。字幕テキスト付。 – YouTube
全てのスポーツでフォームが重要です。しかし個々人で最高のパフォーマンスを出せるフォームには違いがあります。重要なことは体幹に対して首腕足が自由に動き不安定感の無い背骨の位置を保つことです。
その基本になる姿勢が座位でも立位でも寝ていても骨盤の上にきれいに背骨がのっている姿勢になります。(マサイメソッドの動作についての動画を参照してください。)
骨盤の上に背骨がきれいに乗っていると首の捻りも腕の上げ下げも股関節の動きも驚くほど改善されて自分の意識と体の動作を一致させることができるようになります。
スポーツ選手で体幹トレーニングをされている方は骨盤から背骨の姿勢を意識してトレーニングしていなければ意味がありません。
日常生活で体を守るためには体幹トレーニングの時間をつくらずとも立ち方・座り方・歩き方の生活動作を見直すことで充分に骨盤の上に背骨がきれいに乗っている姿勢を作ることができます。逆説的に言えばトレーニングで体幹筋を鍛えていても日常生活での姿勢が意識できていなければ体幹筋が働かなくなります。
家庭でできる操体法[分割版]10 – 生活動作の改善 – 立ち上がり方・座り方・立ち仕事の姿勢。字幕テキスト付。 – YouTube
走る、跳ねる、飛ぶなど運動量が激しくなればそれに合わせた体幹筋トレーニングも意識しなければ筋肉量(エンジン)に見合った骨格(フレーム)を保てなくなりケガをしやすい体になります。それほどの運動量が無い方は生活動作の見直しだけでも充分なリハビリと予防効果があると考えています。