四十肩五十肩の原因は持ち上げる動作による二の腕の緊張。

(家庭でできる操体法[分割版]8 – 手から腕、肩のストレッチ。字幕テキスト付。 – YouTube)

四十肩五十肩など急に腕があがらなくなる症状があります。肩関節周囲炎や癒着性肩関節周囲炎で関節包が硬くなり可動域が狭くなったために不意な動作で肩関節の捻挫や腱板断裂になることもあります。なぜそのような症状になるのかが問題です。

動画の中でも説明していますが、日常生活の動きには上腕二頭筋を使い、つかむ動きや、持ち上げる動作が多くあります。反対に上腕三頭筋を使う押し出す動作は少なく、上腕の筋肉だけ見てもアンバランスな使い方になっています。そして日常的にはストレッチングなど使った筋肉のケアの時間をつくっていません。

試しに手を強く握りこぶしを固くして腕を上げ下げしてみましょう。腕の動きが重く感じられます。手を開いてパーの状態で上げ下げすると腕の動きは軽くなります。上腕の筋肉に偏った疲労が蓄積することで筋肉や腱が硬くなり関節の可動域も狭くなります。上腕の筋肉の場合は手首の腱鞘炎や肘の痛みの原因にもなります。

また指の使い方でも握る動作での筋肉や関節への負担が変わります。
(家庭でできる操体法[分割版]1、バランスの確認。体へのリスクが最も少なく、最も効果的な施術方法を解説しています。字幕テキスト付。 – YouTube (8分30秒))
親指と人差し指・中指を強く握り手首を回すように動かす、親指と小指薬指を強く握り手首を回すように動かすと手首の動きが硬く感じられます。しかし親指中指薬指を強く合わせて手首を回すと硬さを感じずスムーズに動きます。この動作の違いの秘密は手指の神経支配です。狐の影絵をつくるように握ると橈骨神経・正中神経・尺側神経の三つが使われているためバランスよく腕の筋肉が緊張し偏った緊張をしません。握るときに使う指を意識するだけで疲れ方が違います。

また物を引き上げる動作では肩甲骨を意識しながら腕を使うと、握り方と合わせて体の負担が減ります。

肩・肘・手首の痛みで来られる方の手のひらを触ると指につながる腱がボコボコと固くなっています。日常的に使いっぱなしでストレッチングなどケアしていないことがわかります。上腕のストレッチングは仕事や運動の合間に出来る簡単なストレッチング動作です。習慣になるように毎日続ければ、ばね指・腱鞘炎・肘・肩の故障を予防しリハビリの効果が必ずあります。