「息食動想」について

息をする。食べる。動く。想う。これら人間の最も基本的な活動を見直し、改善することが、より健康で幸せな生き方につながります。生活の中にあるいろいろな不具合も軽減されます。橋本先生の思想を受け継ぎ、佐藤竹栄流の「息食動想」のあれこれを、コラムにつづっていきます。

成長期の運動

骨格が出来上がる歳ぐらいまで、成長期の運動を考えます。

生まれてすぐ「天上天下唯我独尊」などと言う子供はいないわけで、首がすわって、寝返りをうって、ハイハイをしてと、順番をふんでみんな大きくなります。 … 続きを読む

食事のバランス

以前、マクロビオティックで高名な久司道夫先生とお話をする機会がありました。ボストンにマクロビオティックセンターを持ち「世界平和のためには、精神を安定させる食事こそが大事」と食事療法の指導に活躍なさり、多くの末期癌の方も訪れるほどに欧米でも高い評価を受けています。現在の、スローフードの流れのさきがけとなった方です。

「食事の基本は身土不二」。自分の暮らす地域を歩いて求められる食材が、食事の基本食でなければならないと言われたこと、「食事にはハレの食事とケの食事があります」と話されたことを思い出します。 … 続きを読む

ストレスは食事と一緒で体に必要なもの。

ストレスは発散するもの? ストレスは消化するもの?

「○○○でストレス発散」「ストレス性○○○症」ストレスに関するフレーズには、ストレスは溜まるもの、だから時々発散しなくちゃいけない、と言う意味合いが読み取れますが、僕は、ストレスは食べ物と一緒だと考えています。 … 続きを読む

老人性の…/加齢による…

「病院でレントゲンとってもらったら、老人性の腰痛症なんていわれてガッカリしちゃった」
「アア、これは年寄りの膝だから手術しないと治りませんよ」
「歳だからね……」
などなど、幾つになっても年齢を理由にして症状を判断されるとガッカリします。

平均寿命が80歳を超えた日本で、40代50代の人にまで「年寄りの疾患です」などと言う医者がいることは、その医療者が患者の心のケアなんて考えていないことの現われです。ですから僕はそんなこと言う医者には行ってはいけないとはっきり伝えます。一言で受けた心のダメージがどんなに大きいかわからない人に治すための治療など出来ませんから。 … 続きを読む

子供は授かり物、体は借り物

「子供は天からの授かり物」と言いますが、これは、「自分の子供ばかりでなく人様の子供も天からの授かり物だから大事にしなくちゃならない」ってことです。

核家族化の弊害で、子供を育てられない親が増えていますが、もともと、子供は親が育てるより、爺婆が育てるのが普通だったのだと考える人も多いようです。たしかに桃太郎も金太郎も昔話の主人公はお爺さんとお婆さんに育てられて立派になって活躍するわけで、若い親に育てられていたらやさしい立派な青年に育っていたのか怪しいわけです。立派な暴れん坊で、終わっていたかもしれません。 … 続きを読む

魂は心がつくる透明な絵の具

魂は、透明な絵の具です。素敵だとは思いませんか。前回「体は地球から授かった魂の揺りかご」「鍵はファンタジー」などと書きましたが、僕のそういう考えの根っこは、『魂は心がつくる透明な絵の具』だと感じているからです。実は、「感じる」というよりも「そうだと知っている。知ってしまった」と言う方が、僕の感覚的にはあっています。直感的に「そうだ」と閃いたという感覚です。 … 続きを読む

人間はお尻の大きな猿である。

「50肩もお尻の筋肉を鍛えて治す。」

人間はお尻の大きな猿である。マークローランズの著書「哲学者が走る」の中に出てくる格言です。猿人の仲間で二足歩行をする人間だけが大きなお尻を持っています。お尻の筋肉が、安定した二足歩行を可能にする重心移動のかなめになっていると言えます。

また骨盤の上に安定した姿勢で背骨を立たせるためにも、上下前後左右斜めとあらゆる方向に作用する骨盤内外の臀部の筋肉はかなめになっています。

お尻の筋肉が大事なことを実証するこんな例があります。

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交通事故のむち打ち症を治せないわけ。

交通事故やスポーツ障害でむち打ち症(頚部捻挫)の症状を訴え来院される患者さんは多くおられます。数年十数年前の症状を発端に長く痛みを繰り返す方もおられます。

一般的な治療では頚部や背部の電気治療とマッサージ、ストレッチ指導などで患部を中心に施術治療されますが、一向に治らず初期の辛い疼痛や頭痛がおさまった程度の症状で治療をやめられた方が多くみられます。また3ヶ月程度で自賠責保険会社や医師・理学療法士から症状固定を説明され疼痛や運動痛が残ったままで治療をあきらめた方も多いと思います。

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10歳前からある変形性膝関節症の兆候。

10歳前から変形性膝関節症の兆候があると言うと、高齢者の加齢による疾患の代表「変形性膝関節症」にそぐわないように感じられると思いますが、私が小学生の交通安全ボランティアで毎朝子どもたちの歩き方をチェックしていると、入学した1年生の頃から6年生になるまで歩き方の癖が抜けない子が多くいます。つま先だけで歩く子もいれば、靴の外側だけが減るように歩く子、つま先が極端に内側か外側に向いている子もいます。運動の不得意な子なのかと思い聞いてみると意外に運動好きの子が多く、運動が苦手だから歩き方にも癖があるというわけではありません。面白いことに親子の歩き癖は似ていることが多くあります。

4人に1人の児童に偏平足があるとの統計がある現代では、その歩き癖は20歳代になっても30歳代になっても意識して直す努力をしなければ直りません。意識すれば何歳からでも直すことは可能です。( 動画で見る操体法 第3部「生活動作を見直す」

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