歩き方、座り方、立ち方は仕事と生活の環境・習慣づくり。

立つ座るの所作できれいな姿勢ができます。

立ち仕事で腰痛を訴えて来る方も多くみられます。特別な重労働ではなくても立ち仕事をすると腰痛や足のしびれが出る方が多く、慢性的には坐骨神経炎やヘルニアになります。これも、立ち方座り方を直し歩き方を指導すると症状がだいぶ軽減します。
こちらの記事内容についての詳細なレクチャーを動画で紹介しています

まずは立ち上がり方と座るまでの動作が、きれいな姿勢をつくります。

椅子から立ち上がるときには、足裏を手前に少し引き上半身は前屈みにならずに真直ぐ上に立ちあがります。太もも前の筋肉に力が入ります。太ももの筋肉を使うことで腰への負担が減り、立った姿勢がきれいになります。椅子に座るときは逆の動作で前屈みにならずに上半身を真直ぐにお尻を下ろします。太ももの筋肉をだいぶ意識されるはずです。きれいに立つきれいに座るとお尻の筋肉に張りがある状態を保ち骨盤の上にきれいに背骨がのりますので上半身の動きがとても楽になります。

立ち姿勢の基本は柔道です。

立ち方の基本は柔道のかまえです。両足を肩幅より少し広げて、膝を軽く曲げます。右手に道具を持つとき、たとえば包丁を持つときには右足を引く。この姿勢がとても大事です。立ち仕事は太ももの前に体重がのるように意識し、膝でリズムを取るように意識すると楽です。物を取るときも、自然に膝を曲げて取るようになれば、腰の負担も軽くなります。

バランスの悪い立ち姿勢は、足をそろえて立ち前かがみでお尻は後ろに出ている立ち方です。太ももの前に体重がのらずに腰の負担を感じる立ち方になっています。

2時間以上続けて椅子に座ってはいけない。

パソコンが普及するにつけパソコン病も増えてきました。スマホ病も増えています。視力の低下や斜視、肩こり、偏頭痛などの頚椎疾患につながる症状。むくみ、冷え性、しびれなど腰痛性疾患につながる症状。他にも不眠症。肥満。ストレス疾患などなど『パソコンは我々に何をもたらしたか』なんて番組が出来そうです。これは私たちの体が長い時間、同じ仕事をすることに向いていないという証明です。腰への負担だけを考えてみても、寝ているときに腰にかかる荷重は体重と同じ。立っているときで2倍。椅子に座っているときは体重の3倍の荷重がかかります。同じ姿勢を続けることが負担になることがおわかりいただけると思います。

人間はホモサピエンスになってからのつい最近まで狩猟、採取、飼育、栽培を一日の仕事として日々色々の作業をこなしてきました。歩くことを基本に体のバランスを保ってきたのですから、現代の歩かない生活、長い時間の単調な繰り返しなどは、遺伝子が想像をしない生活をしていると言っていいと考えられます。

事務職や車の運転で腰を痛めてくる方もとても多く、立ちがり方座り方の指導と2時間に10分歩くことを始めると腰や肩の痛み楽になります。歩き方の基本ははぶきますが、2時間に10分歩くと、脳の血流が良くなり作業ミスが減少します。むくみや、腰痛、肩こりも楽になります。

座り方の基本は、薄いクッションをたたんでお尻を高くすること。

僕は20cm×40cm×5cmのクッションを車の椅子にも事務椅子にも置いています。お尻を高くすると、無理に背中を伸ばさなくても姿勢が良くなります。パソコンのモニターはなるべく低くします。モニターを高い位置にすると、あごが上がり首の負担が増えます。長い時間座りっぱなしで仕事をしていると、「仕事をしているぞ」という雰囲気はありますが、集中力が欠如し、ミスが増えます。

車の運転での腰痛も多くみられます。運転中も腰の筋肉をゆるめる運動があります。座り方の基本は同じクッションをお尻に入れて少し高くします。そうすると、楽に背筋が伸び、アゴを引くことが出来ます。もう一つやっていただきたいことは、オートマ車の場合は特に左足をブレーキの左側にあるフットレストに置くことです。フットレストを運転中に時々踏んで、お尻の位置をシートの真ん中に戻す。踏んで緩めて腰の筋肉の運動をする。これがとても効果があります。

体の偏りは歩き方で治す。

歩くことはとても良いリハビリですが意識してきれいに歩かないとリハビリに成りません。ペタペタ歩きなどは筋肉を使わない歩き方でいくら歩いても効果が少なく、関節の負担を増やすだけです。

無意識に歩くと、外股になったり足を引きずったり。「ペタペタペタ」「パタパタパタ」「ドタドタドタ」「ズズズ」と歩いている方が多くみられます。糖尿病や高血圧、肥満。成人病で医師に運動をすすめられると皆さん必死になって歩き始めます。結果、膝が痛くなる。運動量を増やすこと有酸素運動をすることは大事ですが、初めは一日に何回にも分けて運動しましょう。

カッコ良くきれいに歩くことがポイントです。奇抜なモデル歩きをする必要はありません、初めは1日のトータルで30分を目標に、段々と時間を延ばしても1回に歩く時間は30分以内1日のトータルで60分をめどに歩きましょう。それ以上の運動はストレッチや睡眠食事の管理などアフターケアの時間を充分に取らないと疲労の蓄積でケガやスポーツ鬱(急に運動が嫌になる)の原因をつくります。

「カッコ良くきれいに歩く」は全身の筋肉を使って歩くこと。

フラットな歩道での歩き方のポイントは四つ。

  • 踵から足を踏み出す。自然とつま先が上がります。
  • 足の親指を意識して時々思い出す。つま先と膝頭が真っすぐに前に出ます。
  • 軽く肘を曲げ後ろに肘を振ること意識する。肩甲骨を中心に上半身の筋肉が働きます。
  • 5㎝又は10㎝幅の一本のラインの両側に足底の内側を沿わせるように歩く。骨盤のぶれを減らします。普段は5㎝物を持ち歩く時は10㎝のラインを意識します。特別カッコよく見せたいときは2㎝のラインを意識します。

勾配のある道での注意:足の裏全体を着くようにします。しっかりした体重移動とバランスの確認をします。