2002年頃からノルディックウォーキングを毎朝していますので20年近くの日課になりました。始めたころは二本の杖で歩いている人はほとんどいませんでしたので、足でも痛めたの?スキーの練習?などと言われましたが、この頃やっと社会認知されたようです。
本格的なノルディックウォーキング用のポールもあれば、スキーストックのような持ち方で使うポールウォーキング用のポールもありますが共通の話としてご紹介します。
きれいな歩き方は(動画で見る操体法 第3部 生活動作を見直す > III. 歩き方)を参考にしていただきたいのですが、ノルディックウォーキングのポールを使うことでのメリットをご紹介します。
両手に同じ長さのポールを持ち歩くノルディックウォーキングの特徴からご説明すると、ポールは杖のように体を支えるためというよりは体を前に押し出す役割が第一の役割になります。第二の役割が体の左右へのブレをおさえることで歩行を安定させ足腰の負担を減らすことになります。
左右の手に同じ長さのポールを持ち、体を押し出すように使うことで左右の足の歩幅をそろえることができます。「えっ、左右の歩幅が違うの?」と思われる方もおられるでしょうが、多くの方が歩き癖で歩幅に左右差があります。歩幅の左右差が体幹の左右への偏った傾きにつながり、靴の減り方の左右差にもつながる原因となります。
意識をしたきれいな歩き方に(動画で見る操体法 第3部 生活動作を見直す > III. 歩き方)ノルディックウォーキングのポールを使った歩き方を取り入れることで、散歩という気軽な運動が、全身のバランスを回復させる理想的なトレーニング散歩になります。
ノルディックウォーキング第三の役割は上半身の運動量の増加です。体を押し出すように使うことで普段使いにくい上腕三頭筋(肘から肩の裏側の筋肉)の活動から始まり、首・肩関節まわりの筋肉、胸から背中の筋肉、腹筋を使うようになり、体幹筋と呼ばれる背骨を支えるインナーマッスルが上手に活動するようになります。
ノルディックウォーキングで歩くということが、こんなに楽しく、こんなに奥深い行動であることを認識することで、歩くことだけに意識を集中し、体と心(脳)をリフレッシュさせてくれる時間がプレゼントされます。
速く歩くことが目的ではありません。ほぼ毎日、苦しくない速さで、きれいに歩くことを意識することが、あなたの健康な姿勢を保ち、健康な脳を保ち、免疫力を高め、毎日の生活の楽しさを守ります。
私の父は75歳からノルディックウォーキングを始め、永眠する92歳の誕生日の6ヶ月前まで毎日2キロ歩いていました。とても安らかな大往生な永眠でした。