基礎代謝を上げよう

基礎代謝、この頃よく聞きますね。基礎代謝が測れる体重計などもあって、「標準」なんて出ると安心してしまいます。ところで、「基礎代謝ってなに?」と質問されてわかりますか。

わかりやすく言うと「何にもしないでゴロゴロしていても使ってしまうカロリー」を基礎代謝といいます。

この基礎代謝は、個人によって差がありますが1時間当たりの基礎代謝量は体表面積1m²あたりでは成人男子40kcal、女子37.5kcalと平均された値になります。ようするに、体の大きい人や太っていて皮膚の面積が広い人は基礎代謝がkcalとしては高く、小柄で痩せている人は皮膚の面積が少なくkcalとしては低いと言えます。

すると基礎代謝を上げるには、太って体の表面積を広げればいいわけですが、皆さんはそんな意味で基礎代謝を上げようとしてはいませんよね。

では、一般に基礎代謝に関係して太りやすい人、痩せやすい人などと言うのは何かというと、体重に対しての筋肉の量や脂肪の量を比較して脂肪の「燃えやすい人」「標準的な人」「燃えにくい人」にわけて、「燃えやすい人」は基礎代謝が高い。「燃えにくい人」は基礎代謝が低いと言っています。

人間は恒温動物といって自分で発熱して体温を上げます。体のどこでどのくらい体温をつくっているか知っていますか? 正解は安静にしている時で、筋肉が59%、肝臓が22%、その他の臓器が19%です。安静にしていても筋肉は休まず仕事をしてるんです。肝臓は物言わぬ臓器などと言いますが、22%の発熱量はすごいですね。お酒だけの為に肝臓が有るなどと思っていてはいけません。

これらからわかるように、基礎代謝を上げるためには、まずは筋肉量を増やすこと。次に内臓を冷やすような食事を控えることも大切です。体の放熱の5%は、食べたものを暖めるために使われていることも、憶えておくといいですね。
 筋肉を増やそうとするときには、走る跳ねるなどの働きをする筋肉を増やそうとするのは、年齢が増すにつれて大変です。まずは、骨格を支える筋力を、しっかりと付けましょう。

僕の治療経験から考えても、骨格を支える筋力は年齢にかかわらず四股踏み運動など軽い運動の継続でもしっかり付いてきます。筋肉の量が増えると脂肪の代謝が活発になり脂肪が燃焼されやすくなります。また、筋肉量が増えると体温の調節が容易になり「歳とると暑さ寒さがこたえるね〜」などという気候の変動に体がついていけなくなる自律神経失調の症状が出にくくなります。

一週間に一回、激しい運動をしても筋肉量は増えません。かえって心臓に負担をかけ、心不全の心配を増すばかり。心臓も筋肉のカタマリですから、毎日トータルで30分ぐらいの「ハアハア」しない程度の運動が、大事です。思い出したように鉄アレーなんか引っ張り出してやっていると、筋肉の回りの血管だけが増えて、脂肪をたくさん運びやすくなり、二の腕の「プルプル」をつくる原因になりますよ。

リハビリは飽きずに忘れずに頑張らずに